女川さいがいFM☆中の人かく語り記

A small small radio station was born in the town which suffered destroying damage by the past which isn't so far, 2011 and a tidal wave.

広島からの受信報告!

3年連続で全国人口減少率のトップをひた走る女川町、

誠に残念ではありますが、我が女川さいがいFMは

その町内にしかFM電波を飛ばせないわけで、

現在はインターネットで聞いて下さる「町外」リスナーさんの方が

数の上では多くなっているかもしれません。

 

また「町内」であっても、山あり谷ありのリアス式海岸という地形や、

案外広い(人よりも鹿が多い地域含めて)その面積もあって、

電波が届きにくい・聞こえにくい地域もあったりして

ご不便をおかけしております。

 

が、

FMラジオの電波というのは不思議なもので、

「町内」では入りづらいのに、塩竃市や南三陸の一部では

「町内」並かそれ以上によく電波が届いている場所もあったりします。

 

これはまさに電波のマジック

 

FMラジオの電波は「光」に近い性質を持ち、

見通しがよかったり、間に遮る建物や山がなければ

結構遠くで聞こえたりもするわけです。

 

で、私達に限らず、全国の放送局では

そんな電波のマジックの実情を調べるために、

昔から「受信報告」というのを受付しております。

  

http://onagawafm.jp/verification_cardonagawafm.jp

  

どこそこでどれくらい聞こえたよ~!というのを書面で送っていただき、

それが間違いないと確認できれば、放送局からはお返しに

「受信確認証」(=ベリカード)というものを発行してお返しする

 

だいたいこういう仕組みになっていまして、

世界中の放送局で実は執り行われています。

 

で、そんなベリカードを集めている熱心なラジオファンの方が

実は全世界に結構いらっしゃいまして、

1970年代にはブームになっていたこともありました。

 

女川さいがいFMでも、一応、

開局当初からこのベリカードをご用意しているのですが、

なにしろほとんど現地にこないと聞けないものですから、

(サイマルラジオなどネットからの聴取に対しては発行しません。)

旅行や仕事のついでに来た方や、普段ネットで聞いて下さっている方が、

女川町を訪れた際に申請してくださるような感じで、

 

ぽつりぽつりと発行しております。

 

とはいえ、4年間ですでに3度目のデザイン変更(歴代スタジオごと)がなされ、

この春からは佐藤敏郎の大人のたまり場 の番組収録風景をメインにしたものに

刷新されていたりするのですが、

 

先日、この新しいデザインのカードが発行されました。

送り先は・・・ 広島県・・・

 

!?

 

わざわざ広島から来たの?と思いきや、

広島で受信したとのこと。

 

え~!?一体どうやって!?と思う方もいらっしゃると思いますが、

実はFMラジオの周波数では毎年5月頃~夏にかけて、

俗にEスポと呼ばれる、電離層の伝搬異常の影響で、

数百~1000km位離れた土地に電波が届いてしまうことがあるのです。

 

女川から広島までを地図で計ってみると・・

確かにちょうどいい案配の距離だったりします。

 

もちろん太陽の気象条件によって発生する現象なので、

安定して聞こえるときもあれば、いきなり聞こえなくなったりもするのですが、

うまくすると数十分~数時間にわたって聞くことができたりもするわけで・・

 

4年間やってきて、理論的には「ありうる」と思ってはいたものの、

本当に報告が届いたことで、改めて電波のマジックに感動したのでありました。

 

で、受信された方もその想いは同じだったようで、

わざわざwebにてその報告を、お送りしたカードと共に掲載してくださってました。

 f:id:onagawafm:20150716180404j:plain

 http://www5b.biglobe.ne.jp/~k-kisuke/cfm/joyz2ag.htmlwww5b.biglobe.ne.jp

 

 ここにご紹介するとともに、

まだ夏ははじまったばかりなので、

皆さんもこのマジックに出会えるチャンスはあると思います。

 

西日本の皆さん、よく晴れた日など

79.3MHzにあわせて、聞こえないか試してみてくださいね。

(ただし熱中症には気をつけて)