女川さいがいFM☆中の人かく語り記

A small small radio station was born in the town which suffered destroying damage by the past which isn't so far, 2011 and a tidal wave.

高校生が未来を創る町 女川町 七つ目のいのちの石碑

今週末は連休、そして全国的に夏休みシーズンに突入します。

女川町でも様々なイベントが予定されていますが・・

 

19日の日曜日は、朝10時~から

町内・野之浜港(旧牡蠣処理場の前)にて

通算で7つ目となる「いのちの石碑」のお披露目が行われます。

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「いのちの石碑」とは現在高校2年生。

震災時はまだ小学生だった世代の女川中学校・卒業生達が

在校時から取り組んできたプロジェクト。

 

町内各所の津波到達地点に石碑を設置し、

1000年後の人たちにまで、あの津波の破壊力・被害の大きさを残そうというものです。

あの震災を経験した自分達が、未来へ何を残すかを真剣に考えて活動してきました。

現在では具体的な教訓を書き残す「いのちの教科書」作りなどのプロジェクトも行っています。

 

高校生になった今は、仙台などに引っ越ししたメンバーもいますし、

今後さらに進学や就職などで全国へ散っていくだろう若者達ですが、

彼らの想い・取り組みは真剣そのもの。

 

そして今回はさらに・・

その建立式に先立って、朝10時~から避難訓練も行われます。

 

町外の方は意外と感じるかもしれませんが、
実は女川町では、震災後はほとんど避難訓練は行われていません。

 

と、いいますのも、ほとんどの人が自宅や職場を津波で流された結果、

現在住んでいる仮設住宅などは全て高台に建てられているため、

もし仮に津波がきた場合も、避難する場所=今住んでいる場所 となってしまうので、

避難訓練のしようがないというわけだったのです。

学校なども同じく高台にあるため、同様に訓練の必要がありません。

 

また、正直に申せば、避難訓練などを行うことによって、

辛い記憶を呼び覚ましてしまうということへの配慮もあったのかもしれません。

 

とはいえ、漁港の機能も復活し、町中心部や商業エリアの整備が進む中で、

そうした海に近い場所にいるときに、もしもが起きたら?? というのは、

やはり考えていかねばなりませんし、

なによりあの震災を経験したとはいっても、

時間の経過は平等に起きるわけで、

いざというときの油断も生まれている可能性があります。

 

今回、高校生達の提案ではじめて行われる避難訓練ですが、

「いのちの石碑」をはじめ、彼ら未来を担う世代の提言が大人達を動かしていく・・・

 

女川町ってそんな町でもあるのです。

 

連休中、町内へいらっしゃる方は、よろしければぜひご参加ください。

 

追伸 

女川さいがいFMをいつもお聞き下さってありがとうございます。

 今月から番組の補足を兼ねて、

またTwitterで時折書いていた「ぼやき」をもう少し長めに・・

くらいの感じでブログを書かせていただくことにしました。

 

よろしければ、お付き合いください。